子育て

左利きの子どもは恵まれた才能

両親ともに右利きでも、左利きの子どもが生まれることはあります。自分自身が右利きだと、左利きの子どもを育てるには迷いが出てくることがあるかもしれません。実は私も夫も右利きなのですが、息子は左利きです。日々の生活は、右利きの人が使う前提で成り立っているため、不便なことも多いと思いますが、左利きには右利きにはない恵まれた才能があります。
親として、選ばれた才能を最大限に引き出してあげるにはどうしたらいいのでしょうか。

 

いつから左利きになるのか、左利きの割合

子どもの利き手が決まるのはいつごろなのでしょうか。
赤ちゃんの頃は利き手はなく、一般的に4才ころまでに利き手が決まり、遺伝と環境、両方が複雑に絡み合って決まると言われています。

実際に、私たち夫婦は二人とも右利き、一人目の娘も右利きですが、二人目の息子だけが左利きです。不思議だと思っていたのですが、親族を見渡してみると、左利きがいるのです。夫の祖母が左利き、夫の兄も一部左利き、私の兄も一部左利きと、息子が左利きになったのは覚醒遺伝だと考えられます。現在、日本では10人に1人が左利きと言われています。

左利きのメリット、デメリット

左利きのメリットには、以下のようなものがあります。

・脳が活性化される
・創造性や直観的な能力が高い
・左利きが少ないためスポーツで有利

左利きのデメリットには、以下のようなものがあります。
最大のデメリットは、身の回りのものが右利き用に作られていることだと思います。私が右利きなので普段は気づかないことばかりですが、不便だろうと思うことが多々あります。

・はさみや缶切り
・習字
・ドアノブ
・字を書くと手が汚れる
・自動改札を通りにくい
・食事中、隣の人と肘がぶつかる
・楽器(ギターなど)

このように挙げてみると、圧倒的にデメリットが多い気がしますが、左利きにしかない才能があります。

左利きだけが持つ素晴らしい能力

「左利きには天才が多い」と聞いたことはありませんか。
実際アインシュタイン、エジソン、ダーウィンなどの偉人も左利きだったと言われています。さらには、モーツァルトやピカソなどの芸術家にも左利きが多かったようです。東大生の5人に1人は、左利きというエピソードもあるようです。これらは偶然でしょうか。決して偶然ではないと思います。

常に右利きがメインの社会で生活する左利きの人々は、日常的に脳の使い方が鍛えられています。不便な中で、工夫しながら毎日を過ごす必要がある左利きは、それだけでバランスよく右脳と左脳を使っています。結果、周りとは違う考え方や新しい発想が生まれるきっかけになるのです。

 

私の息子はサッカーをしており、コーチ陣からは必ずと言っていいほど「左利きなんですね!」と言われます。それだけでもう武器なのです。
右利きの子は普段から右利きの子と練習する機会が圧倒的に多いので、左利きとの対戦に慣れていないのです。一方、左利きの子はいつも右利きの子を相手に練習しています。また、左利き独特の間合いがあるように感じます。
息子は体が小さく、フィジカル面では負けてしまうことが多いのですが、チームでは左利きが息子しかおらず、テクニックでは光るものがありました。単なる親バカかもしれませんが、他の子と違う独特なセンスを感じるのです。おそらく左利きだからではないでしょうか。

サッカーに限らず、野球や卓球、バスケットやバレーボールでも左利きの才能は存分に発揮されると思います。(水泳や陸上はあまり関係ないかもしれませんね。)

右利きの親が気を付けたい左利きの育て方

右脳左脳の働きの違いによって、右利きに比べて言語系の処理が苦手な左利き。息子にも思い当たる点が多々あります。上の娘よりも、口数が少ない、何を話したいのか分からない、音読が苦手。話している途中で急に違う話題になることもあります。
私はずっと性格的なもの、男の子だから、早生まれであることが原因だと思っていました。元々男の子よりは女の子の方が言語能力に優れていますが、左利きであることも大きな要因だと思います。右利きの私には簡単に感じることも、左利きの息子には理解が難しく、イライラしたことは数えきれないほどあります。
恥ずかしながら「何度言わせたら分かるの?」と何度も言ってしまっていました。左利きのお子さんをもつ親御さんは、脳の仕組みが異なることを十分理解して接することが大切です。

左利きを右利きに矯正するかどうか

以前は左利きでも右利きに矯正することが多かったのですが、現在は無理な矯正は必要ないという考えが一般的です。暮らし全般は、右利き用に作られているため、矯正したほうが暮らしやすくなるというのは大きなメリットではあると思います。
しかし無理矢理、右利きに矯正することで発達中の子どもの脳が大変混乱してしまいます。左利きは立派な個性です。親として、その個性を大切にそっと見守り、左利きが持っている素晴らしい能力を高められたら素敵ですね。私も息子の個性を大切に見守れるよう日々精進したいと思います。

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